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ITコンサルの僕がITコンサルへ捧げるおすすめ本!「 ITコンサルタント 最強の指南書」

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図らずもITコンサルタントになりました

僕は私立ど文系でIT企業に入社し、いきなりITコンサルティング業務を行う部署に配属されました。

 

なぜこうなったかというと、人事担当者と配属面談をした際、

「君、ITコンサルとか興味ない?」と言われ、入社したてのぴよぴよサラリーマンはいきなり、「コンサルとか意識高い系興味ねーよ!」と言うこともできず、

「き、興味ありますが、まずはエンジニアとして技術知識をつけてから、10年後とかにやりたいですかね」とほざいてしまいました。

 

そして、配属通知書を見ると、書かれている意識高い名前の職種「ITコンサル」を担当する旨・・・

 

そんなこんなで、入社いきなりのミスマッチから、僕のITコンサルというキャリアがスタートしました。

 

ITコンサルってどうあるべき?

このように心の準備もできていない状態で始まったITコンサルティングという業務。

とりあえず振られた仕事をこなしていく毎日でした。

 

しかし、ふと疑問を覚えました。

「そもそもITコンサルタントってどうあるべきなのだろうか・・?」と。

 

訳も分からず業務をなんとかこなす日々の中で、

 

あるべきITコンサルのTo-Be像は何で、そのTo-be像から現状のポンコツ筆者(僕)とのギャップはどういったものなのだろうかと(コンサル風)

 

もしかしたら、元々ITコンサルやりたいぞ!っという方々も

ITコンサルとしてどうあるべきなのかという答えを持っている方は少ないかもしれません。

 

なぜならこの「ITコンサル」という職業が、ふわっふわとしたものだからです。

営業でもないし、エンジニアでもないし、なんだろかという感じ。

 

そんな中、書店で出会った日経BP社出版「 ITコンサルタント 最強の指南書」 という本が、ふわふわした「ITコンサル」という職業がどうあるべきかを明示し、進む方向をクリアにしてくれたので、今回はその本の内容を紹介したいと思います。

 

 ITコンサルへ捧げるおすすめ本!「ITコンサルタント最強の指南書」レビュー

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あるべきITコンサル像がクリアに

冒頭述べた通り、「ITコンサル」という職業はどう振る舞うべきなのかと言う点は中々わからないものです。

 

本や記事でもまとめられている者は少なく、こうしていくべきといったことを自分の腹の中に落とし込んでいる人は少ないのではないかと思います。

 

本書では、経営コンサルや戦略コンサルなど他分野のコンサルタントとITコンサルタントの住み分けを整理した上で、「一人前」のITコンサルタントの条件を提示しています。

 

「一人前」と呼べる条件

(1)パーソナルスキル:集める、考える、伝えるというコンサルティングエンジンの確率

(2)知識:業界、フレームワーク、テクノロジーなどに関する知識

(3)マインドセット:顧客思考、プロフェッショナルマインド、グローバル思考 

 

また、「一人前」からユーザー企業を成功に導く「一流」のITコンサルになるにはどのような条件があるかという点も解説します。

 

「一流」と呼べる条件

(4)戦略策定力:経営戦略に沿ったビジネス価値のある提案

(5)ビジョン発想力:現状路線ではないが、実行可能なビジョンを策定する

(6)経営者視点:経営者視点での課題発見と最適な解の提示

(7)T型の知識:専門分野を持ちながら経営者と幅広く議論できる知識の広さ 

 

ざっくりまとめているので、詳細は本書を読んでくださいという感じなのですが、

これら計7つの条件を提示し、コンサルタントとしてあるべき姿を解説しています。

 

これらの内容は、ぼんやりわかっていたものの改めて提示されると、頭の中が整理されてよいですね。

 

PCにはっつけたりして、これらを心がけていきたいと思います。 

ITコンサルとしての仕事術がわかる

このようなあるべきITコンサル像を提示した上で、様々な案件事例を元にその理想像を実現する具体的な方法論を提示しています。

 

いくつか印象が強かったもものを紹介すると、

「ユーザーになりきって考える」

当たり前やんと思われる方もいらっしゃるかと思いますが、日々意識できているでしょうか。

 

コンサルとして業務し、資料をまとめる作業をしていると、気がついたら自社や自分にとって都合の良い論理を展開してまとめようとしてしまうもの。

 

そのような論理をお客さんにぶつけても中々理解してもらえません。

そんな中、ユーザー像であるペルソナを設定し、ペルソナの気持ちを洗い出し、本当に欲しい者が何かを把握した上で提案をするといったユーザーになりきって考える手法を解説してくれます。

 

面談は答え合わせの場

僕だけかもしれませんが、

お客様のシステムをどういう構成でどういう価値を出せば良いのだろうか、と悩み時間を浪費することは少なくありません。

 

本書では、正解はいくら考えてもわからないので、仮説を用意しどんどんぶつけていくことで、正解のスコープを絞っていくことの重要性を解説してくれています。

 

As-Isから課題を洗い出し、To-Beを描く方法は現状維持路線でしかない

よく分析方法として使いがちな、As-IsからTo-Beを描く手法ですが、その問題点を指摘しています。

 

現状の課題から導き出す上記の手法は「現在」に基づいた既存環境の改善策でしかなく、本来求められているものに対する本誌的な施策ではない可能性がある。

 

「未来」がどうあるべきなのかという目的をお客様と共有し、その未来を実現する施策を考える。

 

現状の改善策である点は新たな気づきでした。

 

コンサルの仕事の仕方や秘訣は中々共有されないものかと思いますが、上記以外にもその他様々な仕事術を解説してくれます。

 

・社長がうなずくシステムの描き方

・納得してもらえる提案/納得してもらえない提案

・ユーザー課題を考える技術

・デザイン思考

などなど明日から使える仕事術を詳しく紹介してくれています。

 

最後に

ざっとかなり雑にまとめてしまいましたが、

ITコンサルとはどうあるべきで、そのためにどう仕事すべきかを整理した良書かと思います。

 

仕事力を磨くためにどうすべきか悩む若手ITコンサルの方はもちろん、ベテランさんも自分の仕事を見直す上もオススメな本です。ぜひ!